音楽高校に入り、どんなに複雑な曲でも見た途端、普通の仕上がり状態で弾けてしまう人が沢山いることを知りました。

それまでは私と同じように、弾けるまで練習に明け暮れるのだと思い込んでいたのでした。

しかし桐朋に入り、最初の実技の課題が出た時に、その考えは間違いだったことに気付かされました。

課題曲がでた次の日に、学校のレッスン室からは、既に完成した課題曲が流れてきたのです。田舎者の私は、腰を抜かすほどビックリしました。

それからです。私のピアノとの壮絶な闘いが始まったのは・・・それは大学を卒業し東京音大で教えるまで続きました。

その後はピアノを練習する日々から一度離れ、今再び弾き始めましたが、かつての技術はきっと取り戻すことはできないと思います。
ですが今は新らしい仲間ができ、楽しく練習をしていますが、コツコツ型は相変わらずで、いつになっても人より時間がかかるのは変わりありません。

直ぐパッと弾ける人は羨ましいけど、これが私に与えられた能力です。