自分の理解できないことを聞かれると、心を閉ざしてしまう自閉症の子ども。でも言い方を変えたり理解の及ぶ範囲まで内容を変えると、向き合えるようになります。
特にピアノを教えていて感じることですが、絶対に分かる筈の事でも聞く耳を持たなくなります。「わからない!」と決め込んでしまい、全てが耳に入らなくなる。こういったことを多く経験するにつけ、一つ一つ丁寧に丁重に教えていけば、かなりの事が健常児と変わらなくできるようになります。現に私が教えてきた自閉症の子たちは、コンサートで演奏しても全く遜色なく演奏することができます。
ピアノというのは一つ一つの積み重ねで、時間をかけて弾けるようになっていきます。1度目で理解できなかったことも、次に言い方を変えて教えていけば、質問に答えられるようになり、これが自信となって心の中に根付いていきます。できない子には、できるまで同じレベルにとどまって教えていけばいいのです。
ピアノに限らず、生活自体も一つ一つの積み重ねの結果ですね。