精神障がい者施設で音楽療法をスタートさせて6回目のセッションです。

持っている二クラスの内の一クラスは、ほとんどの方が車椅子で、表情もなくスタッフの方もそれに合わせるかのように静かでした。もう一つのクラスは歩行可能で、そのためにバラバラでまとまりがなく、混とんとしていました。

そんな中で、三回目のセッション辺りから彼らに変化が生じてきました。先ず声が出始め、プログラムに積極的に参加し始め、スタッフの表情も明るくなり、セラピストの話にも音にも耳を傾け始めました。

セラピスト二人で考慮した、1回1回積み重ねのプログラムは功を奏し、彼らはスタッフ共々セッションを楽しみにするようになりました。

苦虫を噛み潰したような厳しい表情で来ていた50代に男性は、ニコニコずっと笑っていて、セラピストとキチンと目を合わせるようになりました。

かつてトラウマだったアニメの歌を弾くと逃げ出していた30代の女性は、ようやく輪の中に入ってきました。

人見知りが激しく、いつも顔を背けていた20代の女性は、自分の気持ちをセッションの現場で発言するようになりました。

リフレッシュタイムのピアノ演奏は、1ヶ月に1回曲を変えていますが、どんな曲にも耳を傾け、シーンとした中で聴き入っています。

彼らの心の中はとてもピュアで優しく、こちらが正面から向き合うと、彼らも真っ直ぐにこちらに向かってきます。

こんなに優しく天使のような心を持っている彼らが、何故社会からはみ出し者として扱われ、施設のよっては虐待されなければならないのか!

私のように健常と障がいと両方のセッションをしていると、健常者の歪んだ心に多く接することになり、世の中はおかしいといつも思うのです。