桐朋学園ピアノ科の生徒の演奏が凄いと、音楽好きの友人から聞きました。桐朋は確かに上の方の何人かのスターで成り立っている学校であるとも言え、既に世界的に活躍しているピアニストが在籍していたりします。
私がいた頃は、それこそキラ星の如くスターがいて、特に弦楽器が凄かったです。
そういったスターにまみれての勉学は刺激的でもありますが、中には潰されていく人もいました、
大学は別の音大に移り、あんな楽な大学生活はなかったと後年、同期会で会った時にお話ししていました。
潰される中身はそれこそ様々で、私の生徒の中で最も優秀だった一人の生徒は、桐朋学園が合わなくて、7年間の学生生活の後、海外に出て行きました。彼女は生徒の中でぴか一に頭脳明晰で、中学校までは常に1番で、桐朋に入っても聴音ソルフェージュは一番上のクラスにいるほど出来が良かったです。
なのに何故かピアノだけが上手く行かなかったのです。多分、先生と反りが合わなかったとしか考えられません。専科の先生とうまく行かないのは悲劇です。ほとんど毎週、7年間に亘ってレッスンを受ける訳ですから・・・
同じころ入ったもう一人の生徒は、彼女ほどの出来ではなかったですが、桐朋学園でハッピーな7年間を過ごし、卒業後は桐朋の音楽教室の先生になりました。
それぞれ分相応な学校を選んで入ったつもりでも、思ったように進んでいかないのが人生ですね。